4月1日、採卵が行われた。
その採卵は、嘘じゃないですよね?
って言うような、
エイプリールフールに相応しい採卵でしたよ。
えっ、エイプリールフールに相応しいとは?
それって良かったのか悪かったのか?
まぁ、違った形で裏切られたような、
テンション的には、下がり気味ですよ。
じゃあ、そのエイプリールフールな採卵のご報告。
本日の採卵は、ジョンさんも精子のドネーションに行かなくてはならないので、
一緒にクリニックに行くのですが、
どうしても地下鉄に乗りたくないというジョンさん、
今回は、車でマンハッタンのクリニックまで行ったよ!
今日のコロナ対策おやつは、
ゴールデンフィッシュだった。
そんなに好きじゃないんだよね。
だからお持ち帰りも遠慮して、
軽く おやつに裏切られ。
採卵前のソノグラムで、
排卵していないかを確認。
検診室に、ソノグラム技師と、
なんとドクターLが入って来た!
「Hi, 今日は採卵だね!」
香港俳優風のスマイルが、
マスクをしていても炸裂だった。
そして、いつも、身を乗り出して、
握手をしてくるので、
アタシは、つい、その癖が付き、
握手を求める手を先に出してしまったら、
「おっと、ごめんよ~、
今は握手出来ないんだ~。」
「あぁぁ!そうですよねっ!
すみませんっ!」
すっかり、忘れてたよ、コロナパンデミック。
「じゃあ、これから卵胞をチェックするよ、」
「はい、2つと、1つで、
3つ採卵可能な大きさだね。」
いや、他の小さな4つも取ってくださいと言いたかったのだが、
ドクターのあの忙しい威圧感が凄くて言えなかった。
「内膜は、7.5mmで、
十分、新鮮胚移植できるよ。」
えっ、昨日までは9.7mmだったのに、
薄くなっちゃったのか?
そのことを聞こうと思ったら、
「じゃあ、この後、私が採卵するからね!」
「えっ、ドクターLが採卵してくれるんですか?」
「はい、私がやります!」
事前に聞いていたのは、ドクターJだったので、
前々回のドクターJの採卵がものすごく素晴らしかったので、
しかも、その採卵の卵胞は凍結まで至ったし。
ドクターJに採卵してもらいたかったが、
まぁ、担当医のドクターLでもいいか。
今日はエイプリールフールだしな。
(何、その納得の仕方?)
「今日、3つ取れる予定として、
君は、Day3の凍結胚も2つあるよね。」
「はい、そうですね。」
「今日採卵した3つが、Day3まで育ったら、
その3つと、凍結胚5つ、いっぺんに移植するよ!」
えぇぇぇぇっ!!!
「5つ一緒に?!?!?!」
嘘でしょ?
嘘だと言ってくれ!
「君の年齢から行ったら、
5つ戻すのは全然問題ない!」
えっ、なになに、超高齢は、
いっぺんに5つくらい戻さないとダメってことか?
今回の新鮮胚移植は、
採卵した卵胞が3日まで育てば、
なんとか移植に入れるので、
凍結胚は、次回のサイクルで万全な体に戻してもらおうと思っていたのに・・・。
もう、そんなウソのような衝撃発言だったので、
他の小さな卵胞も取ってください!
内膜が急に薄くなったのは何故ですか?
そういう質問がすっ飛んでしまった。
あぁ、今日はエイプリールフール
卵胞を、いっぺんに5つも戻すなんて、
本当なのかよと・・・、
(まぁ、今回の採卵が何個取れて、全部受精するとも限らないんだけれどさ。)
ソノグラムを終えて、待合室で待っていると、
ナースに呼ばれて、いよいよ採卵!
名前と生年月日を確認されて、
「じゃあ、今日は、Day3の新鮮胚移植前提での採卵ですね。
3つ取れそうな感じですが、確率は70%です。
採卵された卵胞は、精子と培養してDay3まで育ったものだけ移植します。
3日まで間に合わなかったけれど、育った卵胞に関しては凍結しますね。」
えっ、今、何とおしゃいました?
あぁ、そうか、全部がいっぺんに育つとは限らないから、
Day3に間に合わなかった子は、凍結されるのか!
また凍結費用嵩むなぁ。
「あの、ドクターLが、今回取れた卵胞と、
前回の凍結胚を、全て一緒に戻すと言っているんですが。」
ナースが一瞬、えっと顔をしかませ、
そんなこと聞いてませんよって表情だったが、
冷静を装って、
「他に、質問ありませんか?」
アタシの質問に答えてくれてませんけど・・・
と、アタシのその質問は、すっ飛ばされた。
なんなの、5つ戻すって、
やっぱり、おかしいんじゃないの?
エイプリールフールよね?
まぁ、今日、まだ3つ取れるともわからないし、
全部が受精するとも限らないから、
もう、エイプリールフールだし、質問しても仕方ないな。
なるようになればいいですよ。
こんな感じで、ナースとの採卵前面談と確認は終わり、
アタシは、クリニック歴がずいぶん長くなって来たのか、
もう、ナースは、鍵付きロッカーの説明も、
診察着のガウンやキャップの説明もはしょられた。
説明されなくても、慣れた手つきで、
診察着に着替え、鍵付きロッカーを操るこりんご。
もう、6回目の採卵だもんな、
採卵室の更衣室もトイレも、待合室も、
何度も来たからわかってる。
アジア人の女性が先に一人待っていた。
アジア人は、欧米人と違って社交的じゃないから、
今回は、待合室で、お互い静かに時を待つ。
先の方が呼ばれた後、15分くらい後に、こりんごが呼ばれた。
ナースのエスコートで採卵室に入る。
あ、今日は、プラネタリュウムの部屋だ。
診察台に乗っかり、足を固定され、
ドクターがやって来た。
「Hi, ドクターOです。
これから、君の採卵をします。」
「えっ、ドクターL じゃないんですか?」
「今日は、僕が採卵の担当ですが。」
「さっき、ソノグラムをドクターL が見てくれた時、
彼が採卵しますって言ってたんですが。」
「あ、そうなの?
ドクターL と話したってことだね。
じゃあ、彼が来るまで、ちょっと待ってて。」
おいおい、思いっきりエイプリールフールじゃねぇかっ!
なんか、悪いことしちゃったな、
実は、前回の採卵は、このドクターOがやってくれて、
3つ取ってくれたので、彼に任せてもよかったのだが、
あまりに、サプライズな嘘が続くので、
こっちも、ビックリしちゃってた。
「貴方、ドクターのリクエストしてるなら、
事前に私たちナースに連絡してください!
準備やスケジュールが狂います!」
ナースに、こっぴどく怒られた。
「あ、いえ、リクエストしたわけじゃなくて、
ドクターL がさっき、私が採卵しますって言ってたので・・・。」
つうか、もともとはドクターJ が採卵担当の予定だったのに、
いきなり変わって、ドクターO なのかよ。
もう、いい加減エイプリールフール終わりにしてもらえませんかね。
めっちゃバツ悪く、ドクターL を待つ。
あぁ、こんな思いするなら、ドクターOに、
「ドクターL がやるって聞いていましたが、
貴方の腕も素晴らしいので、お願いします!」
ってゴマ擦って採卵してもらえたら、
人間、褒められると嬉しいから、
ドクターO も気持ちよく採卵できたかもな。
なんて、考えていたら、
ようやくドクターL がやって来た。
あ、ネクタイしたまま、診察ドクターが、
慌てて手術ガウンを着てやって来た。
なんか、診断の片手間でやってもらうみたいで、
やっぱり、今日のオペ担当のドクターOに任せればよかったかなと、
一瞬思ってしまった。
「はい、じゃあ、私が採卵しますね。
3つ採卵可能な卵胞があって、
Day3で、移植でいいかな?
パートナーのフレッシュスパムを使用だね。
じゃあ、はじめましょう!」
アタシ、何も答えてないけれど、
ニュアンスで同意させられた感じ?
ドクターL スタイルの採卵が始まった。
手際は悪くないのだが、何か手こずっている様子だった。
「はい、一つとれたよ。」
えっ、一つだけかよ!
左は、2つあるはずなのに・・・
「じゃあ、次は右だね。」
あぁ、左2個取れなかったということは、
採卵目標3つは崩れたんだ・・・。
右の1個も取れなかったら、
最悪1だけかよ。
「はい、右も1個取れました。」
目標個数には届かなかったが、
2個採卵。
しかし、あれだけゴナールFを7日間も打って、
卵胞も、小さいものを含めて7つも育ってて、
この2つという成績は、納得いかなかった、
卵胞3つ採卵は嘘だったのかよっ!!!!
あぁ、やっぱりエイプリールフールだっ!
やっぱり、ドクターOにやってもらえば、3つとってもらえたのか?
そんな後悔までし始める次第で・・・
今回は、治療法も変えて、
薬もたくさん打っただけに、
期待していた分、奈落の底に突き落とされた感じ・・・
ナースにエスコートされて、リカバリー室に通される。
毎回、アタシはリカバリーは必要なくて、
早く帰りたいんだけれど、
ちょっとショックで、
精神的なリカバリーのために呆然と
リカバリーチェアーに座っていた。
ナースがやって来て、
今回の採卵の結果と、明日からの薬の説明、
そして、3日後の移植の予定を説明した。
何か質問はありますか?
「あの、この2つが受精しなくても、
凍結胚だけを移植ってことで、
3日後のスケジュールはどのみち移植なんですよね。」
「今日取れた卵胞のアップデートをこちらから送りますから、
その結果次第で、検討しましょう。」
「でも、ドクターL が、今回は、凍結胚も一緒に戻すと言っていたのですが?」
「でもね、今回の採卵の状況は、培養してみないとわからないのよ。
だから、こちらから送るアップデートを待ってそれに従ってね。」
前回の採卵3つとも、受精せず撃沈したし、
今回のエイプリールフール採卵の2つも、
受精する確率は低い。
「あの、今回2つともダメでも、凍結胚を戻したとして、
それも着床しなかったら、
次回のサイクルで、また採卵出来ますか?」
「もちろん出来るわよ!
でもね、そんなに先のことまだ考えないで!
今回は上手くいくかもしれないじゃないの。
とにかく、こちらから送るアップデートを待って欲しい。」
もう時間のないこりんごは、
次の手を打ちたいと、前のめりで暴走していた。
それを、あやすようにナースが励ましの言葉をかけるが、
「今回は上手くいくって!」
その言葉、エイプリールフールの今日には全然響かなくてよ。
落ち込んでても、
リカバリールームのオレンジジュースとアップルジュースは持ち帰る。
(セコイな、こりんご。)
なんか、エイプリールフールだからでしょうか?
今回のサイクル、ヤル気なくなりました。
3日後に、移植なのに・・・
まぁ、採卵が2つしか取れなかったので、
5つ戻しはなくなりましたが、
前回の採卵3つ全滅の経験もありますので、
今回は、新鮮胚移植で臨んだのに、
変な形で凍結胚移植?
だったら、ゴナールF 無駄にした気分~。
2つ全滅したら、凍結胚の移植は次にしてもらおうかな?
いや、そんな時間ないから、サッサと移植して、
次も採卵狙っていった方がいいかな?
つうか、コロナで収入が減るのに、
そんなに、採卵、移植し続けられるのかよっ!
現実問題が襲い掛かる。
あ~、もう、コロナも、2個採卵も、5個移植も、46歳も、
全部嘘であって欲しい~!!!
それでは、本日も、エイプリールフール採卵に撃沈する前の、
採卵直前の模様を、街の様子を含めて動画でお伝えします。
ニューヨークの街の様子や、
自宅待機の様子など、毎日YouTubeでリポートしてるよ。
ぜひ、NYこりんごラジオYouTubeチャンネル登録してね。